いい子のあくび ー 集英社文庫

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第74回芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞

芥川賞受賞第一作。
公私共にわたしは「いい子」。人よりもすこし先に気づくタイプ。わざとやってるんじゃなくて、いいことも、にこにこしちゃうのも、しちゃうから、しちゃうだけ。でも、歩きスマホをしてぶつかってくる人をよけてあげ続けるのは、なぜいつもわたしだけ?「割りに合わなさ」を訴える女性を描いた表題作(「いい子のあくび」)。

郷里の友人が結婚することになったので式に出て欲しいという。祝福したい気持ちは本当だけど、わたしは結婚式が嫌いだ。バージンロードを父親の腕に手を添えて歩き、その先に待つ新郎に引き渡される新婦の姿を見て「物」みたいだと思ったから。「じんしんばいばい」と感じたから。友人には欠席の真意を伝えられずにいて……結婚の形式、幸せとは何かを問う(「末永い幸せ」)ほか、社会に適応しつつも、常に違和感を抱えて生きる人たちへ贈る全3話。

【著者略歴】
高瀬隼子(たかせ・じゅんこ)
1988年愛媛県生まれ。2019年『犬のかたちをしているもの』で第43回すばる文学賞を受賞してデビュー。22年『おいしいごはんが食べられますように』で第167回芥川賞、24年『いい子のあくび』で第74回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。

会社でも、彼氏の前でも、わたしは“いい子”。でも―。駅や街中でぶつかってくる男をよけるのは、職場でコーヒーやお茶を補充するのは、なぜいつもわたしなのか?スマホを操作しながら自転車に乗ってこちらに向かってくる中学生を前にして、今日こそは自分から“ぶつかったる”と決意し…(『いい子のあくび』)。日常の中のちょっとした違和感や不条理、納得のいかなさを描いた小説集。

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